
3)前浜と渚及び海へのアクセス整備
前浜と渚及び海へのアクセスの整備は大きな課題である。海は陸地とは明らかに異なる自然環境であるため、急激な気象条件・海象条件(高潮、津波、地震、突風等)の変化に素早く対応できるように配慮しなければならない。自然条件の影響を受けやすい海へのアクセスは、場合によっては危険を伴うため暴風雨・強風・高波などの天候不順時には、防護設備というハードの対策、および利用規制などのソフトな対策も重要であり、ソフト・ハード併せた十分な対策を講じる必要がある。また、夜間は人気が少なくなることが多いため周囲からの死角となるような場所を作らないように計画したり、ライトアップを兼ねた夜間照明などによる防犯対策も併せて配慮すべきである。
《解説》
前浜のアクセスでは、自然環境を考慮した素材・材料(木材、粘土等)を使用したボードウォークが望ましい。同時に、ボードウォークの設置個所には障害者の利用可能であることを示すシンボルマークも設置すべきである。また、車椅子でも波打ち際まで移動でき海水に直接触れることのできる広場及び溜まり場を設ける必要がある。同時に、海水に直接触れてみたいと感じている障害者が利用可能な海中へのスロープ、海水に長かれるスロープを設置することは望ましい。その際、スロープ及び手すりの素材は耐海水性(耐塩)の材料を考慮すべきである。
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